いつも必死に隠していた
他校の女友達(以下K)から言われたのは、
『Aくんがね、チエの事、俺らのせいだって言ってたよ。そうなの?』
私は自分の顔が引きつっているのがわかった。
心臓もバクバクしていた。
とっさに、バレたくない!と思った。
知られてしまったら、私は嫌われる、もう一緒にいたくないと思われる。
嫌われて汚い扱いされている私を可哀想に思われたら、と思うと、私は惨めな気持ちを感じるのが怖かった。
可哀想な子。になりたくなかった。
それを隠すために私はまた必死に笑顔を作って、何も気にしていなかったように、知らなかったかのように
『え?違うよー!違う違う!』と気持ちを抑え込んだ。
話しは逸れるが、
今でもそうだが私は、ひとりぼっちという状況になると恐怖と恥ずかしさを感じる。
幼稚園か小学校の頃に誰かとグループを作ってください。なんて事があると、自分だけあぶれてひとりぼっちになったらどうしよう。と思った事がある。
思い出せないけど、誰ともグループになれなかった事があるのだろうか。
それとも、そんな同級生を見て、ああなりたくないとでも思ったのか。
グループを作れない→人気がない→嫌われている→ひとりぼっち→みんなが注目→哀れな目で見られている→恥ずかしい→先生が誰かにお願いしてグループに入れてもらう→自分で積極的に動けない事に惨めさを感じる→無理矢理入れてもらった感に申し訳なさを感じる→イマイチ馴染めなくてやっぱり浮く→やっぱり受け入れてもらえない→やっぱり好きになってもらえない→人にそれ以上嫌われたくなくて必要以上に関われなくなる
はい。
図式の完成ですね。
ずーっとずーっとこれを繰り返していたわけですね。
話は戻りまして…
なので人に嫌われていると感じたり、自分の周りに人がいない状況になると(知られると)人から支持されない自分は何の魅力も価値もない使えないやつだ。って変換し、そんな私は恥ずかしい、かっこ悪いとさえ思ってしまって隠していた。
だからいじめられていたなんて私を知る身近な人には誰にも言えない。
私が惨めになりたくないから。
でも、よくよく考えてみたら、私は恥ずかしい事は何もしてない。はず…
嫌われていたとしても、それは別に恥ずかしい事ではないよね。
逆で考えてみて、私の好きな人達が過去同じようにいじめられていたなんて打ち明けられても、私はそれを聞いたからって嫌いにならないし、引きもしない。
むしろ、話してくれて嬉しいぐらい。
辛かったね、頑張ったんだね、って思う。
なんだ。
私が一人で闘っていただけかな。