言葉の影響力

言葉のいじめって言うのは、暴力を伴ういじめと違って、


『いじめられています』って言う確定や、証拠となるものが、あるようでない。


かなり曖昧なものだと私は思う。




突然、クラスの男子2人が私の方を見て笑っていた。

2人のうちの1人は、私の中学校の1つ上の人だった。

彼は、別の高校を退学して、留年という形で転校?入学?してきたようだった。


入学式の日、

あれ?この人確か同じ中学の…年上だよね??


って気付いて、その時からなんとなくだけど、嫌な感じはしていた。

中学校でも目立つ存在で、女子からかなり人気のある人だったから、顔と名前は知っていた。


よりによってその人かよ。


また目立つ存在の男子から目つけられたのかよー…って思って血の気が引いた。



もう一人の男子は、高校で初めまして。の人。

はじめはその2人から、からかうように笑われていただけだった。のに。



ある時、登校して教室に入ると、入り口にいたあの2人が『くっせー』と、ゲラゲラ笑いながらすれ違いざまに言ってきた。


今そこを通ったのは私しかいない。

だけど怖くて、

私のことだって認めたくなくて、

気のせいだって思いたくて、

席に着いて、カバンを置くのと同時にちらっと彼らの方を見てみた。


彼らは私をみていなかった。


やっぱりたまたまだよね!!

って急に希望が湧くぐらいホッとした。



だけど、

その日は全校集会がある日で、男子1列女子1列に並ばなきゃいけなくて。

私の隣に並んだ男子が彼らにからかわれていたのだ。



え?

やっぱり私のこと?ってさっきの希望はすぐになくなった。


集会が始まるまで暫く彼らはコソコソしながらも騒いでいた。


『臭くなるわーw』

『無理無理無理』

『場所代われってー』

『まじ無理w』



彼らは、私に聞こえてないとでも思ってたんだろうか?

それともわざと聞こえるように言っていたのだろうか?


私のことじゃないと願いながらも、否定出来る自信はなかった。

どうせまた私のことなんだろうと思って苦しくなった。


臭いって言われるのはもちろん、嫌だったし、悲しくなった。

私はバカにされて、私は嫌われる存在になって、また中学の時みたいに男子たちと仲良く出来ないんだ。

クラスの中心にいる彼らから嫌われたらもう終わりだ。

どうにもならない。

一人で生活していかなきゃいけなくなるんだ。ってどんどん私は私を追い込んでいた。



私って臭いの?

自分では何が臭いのか分からなかった。

お風呂だって毎日入ってるし、別に香水つけてるわけじゃないし。

臭い要因色々考えた。

でも思いつかなかった。

友達には、私って臭い?って聞けなかった。

男子が私のこと臭いって言ってる気がするんだよね、って相談出来なかった。


いじめられているのが、気のせいだったとしたら私が自意識過剰だって笑われて変に思われるかもしれない。


いじめられているのが本当だったとしたら、友達は、そんな『臭い』って近付くのも嫌がられてるほど嫌われてる私となんて一緒にいたいなんて思わないよね。


クラスの中心にいる男子と一緒になって私をからかうかもしれない。


いじめ?そんな事が知られたら、臭いって言われて笑われてる私となんて一緒にいるのが恥ずかしくて、嫌で、離れていくかもしれない。


みんな私を嫌うかもしれない。

一人ぼっちになってしまうかもしれない。


まだ入学して日が浅い。

クラスの中心人物に合わせておかないと、って言う雰囲気も感じていた。


急に孤独を感じて怖くなった。

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