苦しさから逃げたい
苦しい
辛い
そんな気持ちからとにかく早く抜け出したくて。
でも、自分の力ではどうする事も出来なくて。
他人に頼るなんて考えはなくて。
いや、本当は頼りたかったのかもしれない。
だけど他人に頼る勇気が出なくて。
裏切られるんじゃないかと、
今の状況が悪化するんじゃないかと、不安になり。
私が学校に行かなければ、あの男子達に会わなければ私の心は休まる、穏やかになると思ってた。
でも、学校に行かなくても、私の中でいじめは消化できずにずっと悩む事となった。
私の住んでいる地域から出ない限り、私は恐怖から抜けれなくなってしまっていた。
田舎で、土地も人間関係の繋がりも狭い地域。
いつどこで彼らに会うかわからない。
中学校の頃にいじめてきた男子達にも会いたくない。
狭い地域だからこそなのか、学校が違っても友達同士が繋がっている事がよくある。
『〇〇中学校卒の〇〇さん』で、だいたい、すぐ誰かしらと繋がる。
それすら怖くて、私は外に出ることを避けた時期があった。
気分転換に外に出た時には、若い男の人たちの声も怖い。
母からもしつこく責められ、
誰にも話せず、自分自身の中で溜め込みすぎた私はある時、苦しさと、私が生きてる意味もよくわからなくなっていて、
辛い事から逃げたい一心で、自殺願望が芽生えた。
頭がおかしくなっていたんだと思う。
私は不安と恐怖で精神的に落ち着けなくなっていて、家の中を勢いよく走り回った。
じっとなんてしていられなくて、
常に動いてないと発狂しそうだった。
母が驚いて私をなだめようとしたけど、そんな声は私は受け入れられなくて、
だんだん『死にたい』一心になった。
こんなに辛い想いをしてまで生きてる意味が全くわからなかった。
別に私が死んだところで誰も悲しまないし困らない。
毎日こんな恐怖と不安の中で生きていきたくなんてなかった。
別に楽しみなんてない。
楽しみより、今の不安が大きくて何をしていても楽しめない。
もう、早く楽になりたかった。
でも、そんな時でも、頭の片隅では、
首を吊るか、自分を切りつけるか、飛び降りるか、を考える余裕もあって。
一番リスクがなく、一発で死ねる方法はどれかと考えてた。
今思えば、本当は死にたくなんてなかったんだな。って思う。
死ぬ事が怖くない反面、物凄く怖がってる自分がいた。
父や母と離れたくない。
でも楽にはなりたい。
私は、自分がどうしたらいいかわからない事にも辛くて泣き叫んでいた。
『もうやだ!死にたい!』
泣きながら叫ぶと、
母が
『あんたが死んだら私たちどうしたらいいの、親より先に死ぬなんて一番の親不孝だ!!』
と錯乱状態になっていた私に言った。
それまで母の顔を見る余裕すらなかったが、ふと顔を見ると目を赤くして私を見ている母がいた。
私が死んだら、悲しんでくれる人、いるんだ。。。
『でも』辛い、どうしたら…
一人で頭の中で色々闘って拉致があかない状態。
ただ、母に言われて、母の顔を見て、ほんの少し我に返った気がした。
そしてとっさに仕事中だと言うのにも関わらず父の会社に電話をした。
『お父さん。今忙しい?病院連れてって』
自分でもこの行動が訳がわからず。
切羽詰まった、振り絞るような声で父にお願いした記憶がある。
母は車の運転が出来ない為、遠くの病院に行くには父に頼るしかなかった。
父は、普段私が頼ってくる事がない人間なのに頼ってきた事に驚いたのか、一大事だと察したのか、すぐに『わかった』と言って仕事を切り上げて帰ってきてくれて、病院に連れて行ってくれた。
今これを書きながら、この時、私は愛されてたんだなってやっと実感ができた。