知られたくない
私とAくんの他に友達が2人。
1つの部屋に4人しかいない。
ちょうど1年前の状況からは全く考えられない状況にいる。
そこでも私は、2人の友達にバレたくなくて、変な気をつかわせたくなくて明るく振る舞った。
でも、恐怖感が抑えられなくて私はAくんの顔をあまり見れなかった。
そしてAくんが話し始める度に作り笑いをしていた。
他2人の友達は、私たちが同じ高校だったことを知っている。
『そういえばAは辞めたけどチエと学校一緒だったんじゃん!?』
してほしくなかった話題になってしまった。
友達は私が学校に行っていなかった理由がまさかAくんが関わっていたとは思っていない。
頷いたものの、その後の会話が私には繋げられない。
『同じクラスだったよ、ね?』
Aくんが言った。
私は『うん‼︎』
と気にしてない振り。
久しぶりに元クラスメイトと会えて嬉しいかの様に明るく言う事しか出来なかった。
それからのことは全然思い出せなくて。
でも、Aくんが原因で私は不登校になったことは話題になる事はなかった。
Aくんが後に2人の友達に話したかわからないが。
私の耳には入ってはこなかった。
友達に知られずに済んだ事に私はホッとした記憶だけが残っている。