夏休み

やっと夏休み。

毎日、自分の不安や怖い気持ちを押し込んでよく頑張って学校に行ったと思う。


辛かったのに、平気そうなフリして

毎日何度も挫けそうになったけど、誰にも言う事が出来ず

目も見えなくなったりもして。

辛かった。

と、言うより、悲しかった。

こんなにずっと一人で我慢してきた私、

誰かに言いたいけど、周りを信頼できなくて怖がってばかりな私。

孤独を感じて悲しかった。



でもどこかでわかってた。

決めていた。

夏休みまでは頑張って学校に行こう。って。

だから頑張れていたってのもある。

夏休みの長期休暇に入ってしまったら、もう学校には行きたくなくなるだろうな、って自分でわかってた。


だからそれまでは頑張ろうって決めてた。

ある意味、計画的。


お母さん、ごめんなさい。

私はまた不登校児になります。

みんなみたいに普通に学校に行けない子でごめん。

って心の中で謝った。

変わらない毎日と体の異変

高校時代の事は、覚えているようだけど、所々綺麗に真っ白なところがある。


正直、記憶が飛び飛び。


ある日の1時間目の授業は、現代社会だった。

移動教室で、現代社会での私の席は一番前。

後ろの席になった時は、たまに眼鏡をかけて授業を受けていた。

って言うぐらいの、ほんの少しだけ視力が悪い程度。

一番前の席なら黒板はよく見える。


の、はずだったんだけど、

授業が始まって数分後、

急に私の目は見えなくなった。

まさか突然視力が落ちたのかと思い、慌てて持ってきていた眼鏡をかけた。


近くのものは見えるはずなのに、霞んでいて教科書の文字が見えない。

黒板だって、何が書いてあるのか、ぼやけていて読めない。

周りが真っ白になっているわけじゃなく、ぼんやり、ぼやけていると言うか、何が書いてあるのかが認識出来ない感じだった。


そんな自分のピンチな時にでさえ、とっさに私は男子たちのことを考えてビクビクしてた。


『こんな状態で教科書読めとか言わないでよね』

『絶対、発表させないでよね』

『見えません、読めません。なんて言えない。言ったら理由を聞かれる。理由なんか私だってわからない。だって突然目が見えなくなったんだもん。』

『こんな状況で変に目立ちたくない』

とか、先生に祈るように、目を絶対に合わせずに過ごした。


関西人のサバサバした感じの先生だったから、いきなり目が見えないなんて言ったら、きっとサラッとネタにして笑いに変える。そんな印象の先生。

普段、何でもない時は楽しいけど、私のこのイジメられてる状況でネタになんてされたら、男子たちがまた面白おかしくイジメのネタにするんじゃないかと怖くなった。


それにしても、まだ1時間目。

私の目はずっと見えないままなのかな?

なんて、すごく不安になった。

とにかく私は、変に目立ちたくなくて、1日がどうか目立った事なく、平和に過ぎていってほしいと考えていた。

私の存在はないものとして過ぎてほしいぐらいだった。


そんな事ばっかり考えているうちに、なんとか授業が終了。

気付いたら目も見えるようになっていた。


あれは何だったんだろう。

一時的なもので、その後は全くそんな症状は出た事がない。


もしかしてストレスは、目にもくるのか?とその時思った。


目が見えなくなるほど、私はストレスを感じていたらしい。


こんな事ってある⁉︎って思った不思議な経験となった。

毎日疲れたよ

次の日、頑張って学校に行った。

毎日、思うことがあった。


今日は、男子にそんなに言われない日。

今日は、たくさん悪口言われて辛かった日。

昨日よりはマシな日。

今日は最悪な日。

.

.

.

毎日、前の日と比べて過ごしてた。

毎日傷付く事言われていたけど、その中でもランク付けが私の中で始まっていた。

(今思えばそんな事考えられるって少し余裕だよね。笑)


昨日よりマシな日とか、少しでも良くなった時は、素直に嬉しかった。

私の中で、少しでも楽な日を感じる事だけが束の間の休憩みたいなものだった。