言葉の傷は深い
あの時以来、他のクラスの男子達は相変わらず私に対する差別をしてくる。
留年前もそうだったが、何故か誰一人として私に直接は言ってこないのだ。
そして、やり方は学年も人も違えど同じなのだ。
私をいじめてきた奴らは、昔から、みんな私と挨拶はもちろん、話した事すらないのだ。
私が近くに来る事を拒み、クサイなどと言ってからかいながら嫌がる。
その度に私は自信を失った。
まだ嫌われる理由があるなら直す事や歩み寄る事も出来るのに。
嫌われている理由がわからないから困っていた。
クサイと言われているのも、何がクサイのかわからず、友達からも指摘された事がない。
私は母にクサイかどうか聞いた事もあるが、何も臭くないと言われ、あまりしつこく聞く私によくイライラされていた。
何もしていない私がクサイと言われるなんて。
私はただいるだけで嫌われてしまうという考えを持ってしまうようになった。
だから体育の授業がない日は本当に心が休まった。
そして、先輩1名、校内でかなり目立つ男子。
またしても接点なんてない人から目をつけられた。
もう、わけがわからない。
またあの時のように精神的に参りそうだった。
共通点は、みんなクラス、学年、校内で目立つタイプの男子。
私は目立つ存在の男子というだけで、条件反射的に怖くなって萎縮していた。
そういうタイプは私を傷付ける。
目立っている人達は苦手でしかなかった。
状況は似ていても、留年前とは違うことがあった。
新しいクラスメイトや担任の先生が支えになっていた。
クラスメイトや先生に、私はいじめられているかもしれない、なんて言った事は一度もない。
私が一方的に、支えてもらっていると感じていただけ。
私は今のクラスになってから、卒業するまで一度も休まなかったのだ。
凄く嫌な事、傷つく事があっても、クラスメイトとの時間が楽しくて毎日学校に通っていた。
皆勤賞だなんて、私が一番びっくりしていた。